地下水熱交換器システムとは

地下水熱交換器システムの概要

地下水熱交換器システムは、地下水を建物や小屋裏や床下に設置された「地下水熱交換器」内の配管を通すことにより、交換器内に給気された空気を温度調節(加温・冷却)し、建物空間内に排気して空調管理するシステムです。

24時間換気設備として

改正建築基準法に定められたシックハウス対策のための24時間の計画換気において、外気の取り込みから生ずる空調負荷を緩和し、効率のよい空調を行う能力を有します。

改正建築基準法とは

2003年7月1日着工分から、住宅の居室などには、シックハウス対策のため、必ず24時間常時換気設備を設置しなければならなくなりました。

地下水熱交換器システムのメリット

省エネルギー、地球温暖化ガスの削減効果

地下水熱、すなわち地中熱を利用した類似のシステムはいろいろありますが、いずれもヒートポンプに頼っているため、大幅な消費電力量の削減には繋がっていません。
地下水熱交換器システムでは、ポンプと地下水熱交換器本体の中間ファンに係る消費電力以外の電力を必要としないため、消費電力量は極端に少なくなり、約80%の削減を可能としています。
またこの地下水熱交換器システムは、ヒートアイランド現象のもととなる人口排熱を発生しません。さらに電力等のエネルギー消費によって発生する温室効果ガスの発生を軽減しています。

高齢者のための空調システム

地下水熱交換器システムは高年齢者にとって、「からだに優しい」生活空間を作り出すことができます。空調機器(エアコン)から吹き出す風が身体に直接当たると「痛み」を感じる場合もありまが、本システムでは「居室を取り囲む空間温度をコントロール」するため、輻射熱効果により、建物全体がいわゆる「真綿でくるんだような」状態になり、夏場の酷暑や冬場の底冷えが緩和されるので、過ごし易くなります。夏場においては、居室を囲んでいる空気と居室内の空気を換気することで緩やかに居室の温度がさがるため、急激に身体を冷やすことがなく、身体への負担がありません。